Classici giapponesi con furigana
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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
Leggi 中井正一評論集 (ちょうさきかん) di 中井 正一 (なかいまさかず) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.229 caratteri · 256 schermate
こんなこころもちを、ハイデッガーは「生きた時間」といっているのであろう。
もし、ハイデッガーのいうところのものが、そうでなくても、それはそうでよい。彼の考えかたは、今、東洋の美について実によい示唆をあたえてくれていることとなるのである。
山本安英さんの『鶴によせる日々』を読んでいると、次の文章にであった。
「しんとした空気の中に、さらさらという流れの音にまじって、何やら非常に微かな無数のさざめきが、たとえばたくさんの蚕が一勢に桑の葉を食べるようなさざめきが、いつの間にかどこからともなく聞えています。
知らないうちに流れのふちにしゃがみこんでいた私たちが、ふと気がついてみると、そのさざめきは、無数の細いつららの尖からしたたる水滴が、流れの上に落ちて立てる音だったのです。そう思ってそこを見ると、その小さい水玉たちは、僅か三、四寸の空間をきらめいて落ちて行きながら、流れている水面にまた無数の微かな波紋を作って、この美しい光の交響楽は、ますますせんさいに捉えがたいせんりつを織り出しているのでした。そうしてその、きらめきわたる光りの帯をとおして、澄み切った水の底に、若い小さい芹の芽の浅緑が驚くほどの鮮かさでつつましく見えていました」