Classici giapponesi con furigana
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くぼたべいさいくんのおもいで
久保田米斎君の思い出
岡本 綺堂
Leggi 久保田米斎君の思い出 (くぼたべいさいくんのおもいで) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8435 caratteri · 17 schermate
三越の方も大正五年頃に御引きになって、それからは何だか画家というよりも、舞台装置専門家のような形でした。
ところが昭和二年頃から三年ばかり、強い神経衰弱で、その方の仕事を休んでおいででしたから、その間は已むを得ず、外の人に頼んでいましたが、この三年ばかり此方、また芝居の方を続けられることになって、現にこの二月の東劇に上演した私の『三井寺絵巻』なども、米斎君に御願いしました。米斎君としてはこれが最後だったわけで、先達も奥さんが御見えになった時、丁度私のものが最後になって、かなり久しい御馴染でしたが、やはり御縁があったんでしょうと申上げたような次第です。
今日ではいろいろな方が舞台装置をなさるようになりましたし、大正年代にも他の方がやって下すったこともありましたが、私どもが何時も米斎君に御願いするのは、万事芝居に都合のいいように作って下さるからなのです。役者がしにくいような場合には、脚本をよく考えて下すって、――例えばある部屋が舞台になる場合、実際からいえばもっと狭かるべきはずであっても、ここは広く拵えなければならぬとなるとチャンと芝居のしいいように斟酌して下さる。