Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ちちをさす

乳を刺す

邦枝 完二

Leggi 乳を刺す (ちちをさす) di 邦枝 完二 (くにえだかんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.474 caratteri · 35 schermate

Aozora Bunko

竹に案内されて這入って来たのは、先刻見た老婆に違いなかったが、さっぱりと着替えをして、頭を撫でつけている様子は、見違えるぐらい上品になっていた。

「先程は、まことに御苦労様でございました。今し方、お嬢様がお帰りになりましたので」

「いや、あっしこそ、御無礼いたしやしたが、御用は?」

「お嬢様の仰しゃいますには、夕景にお見え下さるそうでございますが、病人の気が立って居りますので、明朝にして頂きたいのだそうでございます」

「………」

「今夜一晩、病人の介抱に、人々の孝養の真似をいたしまして、明朝は、お城へ帰りますゆえ、その際なれば、ゆっくりお目にかかれようと、かように申されまして……」

「そんなら今日は、親子水入らずで、居たいと仰しゃるんですね」

「はい。わたしもお暇が出ましたので、親分さんが御承知下さいましたら、浅草の娘のところへ、泊まりにまいりますので……」

伝七は拾い上げた煙管に、きざみを詰めることも忘れて考え込んだが、やがて雁首で、長火鉢の縁を叩いた。

「ようござんしょう。お邪魔するのも、心ない仕業だ。またお前さんの折角の保養を、妨げても気の毒だ。伝七は明日の午の刻頃までは、伺いませんから、どうぞゆっくりしておくんなさい」