Classici giapponesi con furigana
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ちちをさす
乳を刺す
邦枝 完二
Leggi 乳を刺す (ちちをさす) di 邦枝 完二 (くにえだかんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.474 caratteri · 35 schermate
留五郎は死体の傍へ寄って、じっとお由利の顔を見守った。他の者も枕許を取り巻いて、カタズをのんだ。
着物から、長じゅばん、はだ着と、前をひらくと、眼に沁みるばかりの真っ白なはだが、あたかも生きているもののようにあらわれた。
「兄貴、やっぱりこれが命取りだな」
「うむ、刃物は大した切れ味だ」
こんもりと盛り上がった乳房の下を、一と刺し、キッサキが心臓に達したと見えて、衣類は朱に染まっているが、大して苦しんだ様子もないままに息は絶えていた。
留五郎が、また元のように着物を直すと、伝七も共々片手拝みをして、源兵衛の方へ向き直った。
「旦那。それじゃゆうべの様子を、一通り聞かしてもらおう」
「はい。……お由利が帰ってまいりましたのは、丁度五ツ時でございましたが、お光の方様へお仕え申して居ります、表使のお方とやらで、三十くらいの袖ノ井様と申すお女中衆と、鴎硯と申されるお坊主衆とが一しょでございました」
「その二人は、何だって来なすったんだ?」
「袖ノ井様は、百人町にお家があり、お由利とは、大層仲よくして頂いて居りましたそうで、同じように宿退りのお許しが出ましたのを幸い、送って行って上げようと、お立ち寄り下さいましたのでございます。