Classici giapponesi con furigana
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よげん
予言
久生 十蘭
Leggi 予言 (よげん) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.000 caratteri · 27 schermate
婦人連が二等からやってきて、公然とダンスにまじり、西貢から乗ったあやし気なフランス人が、徒党を組んで、朝から甲板で、アブサントをあおるという狼藉ぶりになった。
コロンボを出帆してから三日目の明け方、安部がふと眼をさますと、そばに寝ているはずの知世子がいない。となりの化粧室にでもいるのかと見てみたが、そうでもない。待っていたが帰って来ないので、水を一杯飲んで寝てしまった。翌朝、起きだしてからたずねると、知世子は、
「どこへも行きはしなくってよ。夢でもごらんになったんだわ」
と笑い消してしまった。昨夜、水を飲んだコップが夜卓の上にある。夢であるはずはなかったが、言い張るほどのことでもない。しかし、へんな気がした。
ジプチへ入港したのは十二月の二十四日だった。ジプチはいかにもアフリカじみた、暑い殺風景な港だったが、長い航海にみな飽きあきしていたので、船でレヴェーヨンをしたのは、ほんの老人組だけで、乗客のほとんど全部が、夕方から上陸して、ホテルへ騒ぎに行った。
知世子も事務長達といっしょに町へ行ったが、朝の五時頃、前後不覚に泥酔して、フェルナンデスに抱えられて帰ってきた。