Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ふたつのにわ

二つの庭

宮本 百合子

Leggi 二つの庭 (ふたつのにわ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.492 caratteri · 389 schermate

Aozora Bunko

……」

自分がそういったことで、伸子自身にも一層現実がはっきりした。本当に! いつだってそうだ。いいことは、わるいこととのたたかいの間につくられて来るのだ。

「まちがった力をどけなけれゃいいことはあり得ないとしたら、なんで正しさを防衛するの? 右の頬っぺたをぶたれたら、左の頬っぺたまで出す? わたしはいやよ。保さんは?」

「そういう場合なら、僕だって出さないと思う」

「でしょう? だもの……」

しかし、保は内心で、そうでない場合もある、とがんこに考えているのだ。それが伸子によくわかった。

こうして何かいっていればいるほど、保の不思議に抽象してものを考える癖につきあっているようで、伸子はますます落着けなくなった。伸子がその考えかたを否定していうにしろ、つまりはそれも抽象的な話であることはおなじなのだから。――もっときついシュッ! と泡の立つような話。保がどうしてもむき出しに自分の感情の底をわらずにはいられなくなるような、そういう人生の話。伸子はそれを求めた。保の人間性の根っこをつかまえて、その上皮にはりめぐらされたあいまいなものをひといきに破ってしまう、そういうものこそ保に必要なのだ。