Classici giapponesi con furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Leggi 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 113.429 caratteri · 227 schermate
さりとてコトエを高等科に進学させることで、貧しい漁師一家の考えが一新されるものではないと思うと、空を眺めてためいきをするよりなかった。
教師と生徒の関係が、これでよいのかと疑問をもつと、そこに出てくる答は、『草の実』の稲川先生であった。国賊にされ、刑務所につながれた稲川先生は、ときどき獄中から、蟻のようにこまかい字の手紙を教え子によせるということだったが、なんの変わったこともないありきたりの手紙も、生徒には読んで聞かされないという噂だった。そんなものであろうか。教室の中で、国定教科書を通してしか結びつくことをゆるされないそらぞらしい教師と生徒の関係、たとえ生徒のほうでかってに関をのりこえてこようとも、上手に肩すかしをくわさねば、思いがけない落とし穴があることを知らねばならなかった。みんなの耳と目が知らずしらず人の秘密をうかがいさぐるようになっているのだ。しかしまた時には、別のことで思いがけないいたずらに引きずりこまれたりもする。病気のためしばらく休むといったとき、小ツルなど、胸もとに手を入れるような無遠慮さで、ぬけぬけといった。
「先生の病気、つわりですか?」