Classici giapponesi con furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Leggi 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 113.429 caratteri · 227 schermate
もう彼岸じゃというのに」
話しかけた若い女は、四角い包みを胸にかかえこむようにしながら、おじいさんの、むき出しのまま片腕にひっかけている粗末なランドセルに、親しいまなざしをおくり、
「お孫さんのですか?」
「はいな」
「わたしも、息子のを買うてきました」
胸の包みを見やりながら、
「今日売りだすというのを聞いて一番のバスで出かけたんですけど、昔のような品はもう一つもありませなんだ。こんな紙のじゃあ、一年こっきりでしょう」
おたがいの品物をなげくようにいうと、そうだというようにおじいさんは首をふり、
「ヤミなら、なんぼでもあるといな」
そして、はっはっと笑った。奥歯のないらしい口の中がまっくらに見えた。女は目をそらしながら、
「きょう日のように、なんでもかでもヤミヤミと、学校のカバンまでヤミじゃあ、こまりますな」
「銭さえありゃあなんでもかでもあるそうな。甘いぜんざいでも、ようかんでも、あるとこにゃ山のようにあるそうな」
そういって歯のない口もとから、ほんとによだれをこぼしかけたところは、甘党らしい。口もとを手のひらでなでながら、てれかくしのように、向こう側をあごでしゃくり、