Classici giapponesi con furigana
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にじゅうしんぞう
二重心臓
夢野 久作
Leggi 二重心臓 (にじゅうしんぞう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.188 caratteri · 129 schermate
兆策は血の気の失せかけた頬と額を、新しいハンカチでゴシゴシと力強く拭いた。
「フーム。それじゃ、お前を好いている事は、どうしてわかったんだい」
「あたし、お兄さんの前ですけどね。あの女がこの頃、怖くて仕様がないのよ。……あの女はね。妾を好いていると云った位じゃ足りないで、心の底から崇拝しているらしいのよ。トテモおかしいのよ。妾がズット前にあの女の部屋に忘れて行った黄色いハンカチを大切に仕舞っておいて、何度も何度も接吻してんのよ。妾が偶然に行き合わせた時に、周章てて隠しちゃったんですけど、そのハンカチにあの人の口紅のアトが残ってベタベタ附いているのが見えたわ」
「ウフッ。気色の悪りい……ホントかいそれあ」
「お兄さんに嘘を吐いたって仕様がないじゃないの。いつでもあの女の妾を見ている眼の視線は、妾の横頬にジリジリと焦げ付くくらい深刻なのよ」
「ヘエッ。驚いたね。それじゃ……つまり同性愛だね」
「そんなものらしいのよ。持って生まれた性格を舞台の上でイタメ附けられている荒んだ性格の人に多いんですってね。呉羽さんなんか尚更それが烈しいのでしょう。ですから妾……お兄さんの事さえなけあこの家を逃出そうと思った事が何度も何度もあるくらい気味が悪かったんですけどね……ロッキー・レコード会社から専属になってはドウかってね、或る親切な