Classici giapponesi con furigana
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ごえもんとしんざ
五右衛門と新左
国枝 史郎
Leggi 五右衛門と新左 (ごえもんとしんざ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.405 caratteri · 21 schermate
「俺を連れて飛べるかな?」
「いと易いことでございます」
「都は祇園会で賑わっているそうだ。ひとつ其奴を見せてくれ」
「かしこまりましてございます」
五右衛門はこう云うと懐中から、鳶の羽根を取り出した。
「いざお召し下さいますよう」
それから後の光景は、こう古文書に記されてある。
「……雲の原へとぞ上りける。遙の下を見給へば、蒼海まん/\として、魂をひやせり。我にもあらぬ心地にて、なにと成りゆくやらんと覚しにける。かくて尽きぬとおもう時に、目をおきて見給へば、ほどなく大山に立りける杉の上にぞ落着ける。殿下こゝはいづくの国、いかなる所ぞと宣まへば、是こそ都の西山、愛宕山と申処にて候、祇園会もいまだ始まらず候間、いま暫爰におはしまして、ご休息有べし、さりながら、何にても食事の望に候はんまゝ、是にしばしまたせ給へ、とゝのへてきたり候はんとて、つゐ立ちけるとおもへば、くれに見えざりけり。とかくする中に、五右衛門はや帰りて、いざ/″\殿下まゐり候へとて、いかにもきらびやかなる器物に、好味をつくしける美膳をぞすへにける。殿下御覧じて、これは早速にとゝのふものかなとて、かたのごとく食したまひける。