Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんげんひょう

人間豹

江戸川 乱歩

Leggi 人間豹 (にんげんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 155.989 caratteri · 311 schermate

Aozora Bunko

明智の手腕を信じきっている文代さんではあったが、さすがに案じないではいられなかった。

夜の十時頃、出先の明智から電話があって、小林少年が電話口に出ると、「恩田は首尾よく捕えたから安心せよ。これから父親の方を捜索に出かける。少し遅くなるかもしれない」ということであった。電話が非常に遠くて、よく聞き取れないほど低い声であったが、小林少年は別に疑うこともなく、それを二階の文代さんのところへ取り次いだ。

ところが、ちょうどその電話のベルが鳴った時には、読者も知るように、当の明智小五郎は、人間豹になりすまして、すぐ事務所の前の暗い道を往ったり来たりしていたのだ。それはいうまでもなくにせ電話であった。だが、何者がなんのために、そんないたずらをしたのであろう。このいたずらの奥には、どのような恐ろしい意味が隠されていたのであろう。

それはともかく、また一時間ほどたったころ、玄関のベルがけたたましく鳴り響いた。この夜ふけにお客様があるわけはない。先生がお帰りに違いないと思うと、小林少年は飛ぶように玄関に駈けつけてドアをひらいた。

そこに立っていたのは、果たして明智探偵であった。