Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

にんげんひょう

人間豹

江戸川 乱歩

Leggi 人間豹 (にんげんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 155.989 caratteri · 311 schermate

Aozora Bunko

「そいつの風体は?」

明智は噛みつくように聞き返した。

「立派な旦那でしたよ。洋服を着た三十くらいの……」

「顔は? 顔は見覚えているだろうね」

「エヘヘヘヘヘ、そいつはどうもハッキリしませんね。その旦那は妙でしたよ。わたしに顔を見られたくないとみえて、面と向かうときには、必ずハンカチでもって鼻から下を押えてましたからね」

チンドン屋は、いかめしい将軍ひげにも似合わぬボンヤリ者らしく見えた。いくらか掴まされて、喜んでご用を勤めたのに違いない。

「チェッ、君は人間豹の噂を知らないと見えるね」

「えっ、人間豹ですって」

虎男はたまげた声を出した。いかにボンヤリ者でも、あの恐ろしい獣人の名を知らぬはずはないのだ。

「そうだよ。君が頼まれた男が、つまりその人間豹だったのさ」

明智は吐き出すように言って、

「そいつはどちらへ曲がって行ったのだい」

「こっちですよ」

チンドン屋はオドオドしながら、ずっと見通しの町筋を指さした。

「急いでいたんだね」

「ええ、走るようにして曲がって行きましたっけ。すると、あいつが噂の人間豹だったのですかねえ。ブルブルブル、ああ、おっかない」

「その辺に自動車が待たせてあったのかもしれない」