Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じんめんそうものがたり

人面瘡物語

田中 貢太郎

Leggi 人面瘡物語 (じんめんそうものがたり) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5114 caratteri · 10 schermate

Aozora Bunko

それが面白いものだから、夕飯の後で其の読み続きを読んでいたように覚えておる。夏のことで、夕月が射して、庭の泉水では蛙が啼いていた、拙者は何時の間にか庭におりて、そこらあたりを逍遙しておって、何の気なしに、ふと己の居間のほうを見ると、壮いな女子がいて、寝床の蚊帳を釣っておる、其の繊細な白い手が、行灯の光に浮彫のようになって見えると、拙者は夢のような気になって、ふらふらと居間へあがって往ったのじゃ、其の女子は数日前に雇入れた召使であったが、拙者にはまだ定った妻もなかったから、其の夜から其の女子を可愛がるようになったが、拙者は其のことを直ぐ後悔するようになった。と、申すのは、女子は嫉妬の深い性質で、拙者が他の召使に詞でもかけるようなことがあると、怨み妬んで泣き叫ぶところから、其のことが何時しか邸中に知れわたって、代だい邸へ仕えている老人達にも、心配をかけるようになり、思い切って女子を遠ざけようとすると、女子は狂人のようになって、如何なることもしでかさん権幕に、しかたなくなだめすかしているうち、拙者が病気に罹り、床に就くようになると、女子は夜も昼も枕頭に来て、怨み怒って、おっちりとも睡らせない、拙者も忌いましくなって、腹が立ってひとひしぎにとりひしいでやりたいと思っていると、女子はまた拙者の傍へ来て、襟元に手を