Classici giapponesi con furigana
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あだうちきんしれい
仇討禁止令
菊池 寛
Leggi 仇討禁止令 (あだうちきんしれい) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.238 caratteri · 35 schermate
雨戸を叩き破る手筈で、かけやを用意してきたが、しかしそれでは邸内の人々を皆目覚してしまうことになるので、他に侵入口を探すことになった。
「天野氏、どこか破りやすい所は、ござるまいか」山田が、新一郎にささやいた。
「ある。中庭の方へついた小窓」そう答えた刹那に、新一郎は後悔した。いくら、大義名分のためとはいえ、そこまではいわなくたってもいいのではなかったかと、思った。
六人は、庭を回って、中庭に入った。なるほど、直径二尺ぐらいの低い窓が、壁についている。格子形に組んである竹も細い。小泉は、小刀を抜くと、一本一本音を立てぬように、切り始めた。山田も手を貸した。
「幸田殿、貴殿はいちばん身体が小さい。ここから、潜って入って、雨戸をお開け下されい」
「よし、来た」幸田は、大小を小泉に渡すと、無腰になって、潜りぬけた。
そして、中から大小を受け取りながら、
「天野氏、桟はどこだ。ここの端か、向うの端か」ときいた。
「たしか向うの端」
幸田は、廊下を忍んで歩いて行った。
外側の五人も、忍び足で雨戸の向うの端へ歩いた。
桟を上げる音が、かすかに響いた。雨戸が、低い音を立てて開いた。