Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
せんにん
仙人
Leggi 仙人 (せんにん) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3223 caratteri · 7 schermate
皆さん。
私は今大阪にいます、ですから大阪の話をしましょう。
昔、大阪の町へ奉公に来た男がありました。名は何と云ったかわかりません。ただ飯炊奉公に来た男ですから、権助とだけ伝わっています。
権助は口入れ屋の暖簾をくぐると、煙管を啣えていた番頭に、こう口の世話を頼みました。
「番頭さん。私は仙人になりたいのだから、そう云う所へ住みこませて下さい。」
番頭は呆気にとられたように、しばらくは口も利かずにいました。
「番頭さん。聞えませんか? 私は仙人になりたいのだから、そう云う所へ住みこませて下さい。」
「まことに御気の毒様ですが、――」
番頭はやっといつもの通り、煙草をすぱすぱ吸い始めました。
「手前の店ではまだ一度も、仙人なぞの口入れは引き受けた事はありませんから、どうかほかへ御出でなすって下さい。」
すると権助は不服そうに、千草の股引の膝をすすめながら、こんな理窟を云い出しました。
「それはちと話が違うでしょう。御前さんの店の暖簾には、何と書いてあると御思いなさる? 万口入れ所と書いてあるじゃありませんか? 万と云うからは何事でも、口入れをするのがほんとうです。