Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

なにもの

何者

江戸川 乱歩

Leggi 何者 (なにもの) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.449 caratteri · 77 schermate

Aozora Bunko

当時の私達にとって「金」というものは特別の意味を持っていた。弘一君を撃った賊は、金製品に限って盗み去ったのである。彼は波多野氏の所謂「黄金蒐集狂」なのだ。その犯罪当夜結城邸に居合わせたえたいの知れぬ人物赤井さんが、今金ピカの姿をして私の前から逃げ様とした。実に異様な事柄である。まさか赤井さんが犯人ではなかろうが、併し、此間からの不思議な挙動といい、この金ピカ姿と云い、何とも合点の出来ないことだ。

私達は双方奥歯に物のはさまった形で、言葉少なに停車場へ歩いたが、私は前々から気にかかりながら尋ね兼ねていたことを、思い切って尋ねて見た。

「先夜ピストルの音がした少し前から、あなたは二階の客間にいらっしゃらなかった様ですが、あの時あなたはどこにお出でなすったのですか」

「私は酒に弱いので」赤井さんは待構えていた様に答えた。「少し苦しくなったものですから、外の空気を吸いたくもあったし、丁度煙草が切れたので、それを自分で買いに出かけていたのですよ」

「そうでしたか。それじゃピストルの音はお聞きなさらなかった訳ですね」

「エエ」

と、云う様なことで、私達は又プッツリ黙り込んでしまったが、暫く歩くと、今度は赤井さんが妙なことを云い出した。