Classici giapponesi con furigana
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ぞくしゅう
俗臭
織田 作之助
Leggi 俗臭 (ぞくしゅう) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 34.630 caratteri · 70 schermate
だから、出入禁止をされた彼は屡々末弟の三亀雄に資本の融通をたのんだ。三亀雄はがっちり屋で、自分では貧乏や/\といいふらしていたが、ものゝ十万円は貯めているだろうといわれていた。もと高利貸の手代をしていた時の根性が未だに残っていて、彼は兄の伝三郎に日歩三銭の利子をとった。伝三郎は三亀雄のたんげいすべからざる蓄財振りを畏敬していたので、諾々として利子を払ったが、その利子のことで伝三郎の家庭で一寸したいざこざが起ったことがある。伝三郎はその時ひどく妻を折檻した。
「おん者ら(和歌山の方言でお前という意)俺の兄弟のこと悪う抜かすことないわい」
伝三郎は兄弟想いであった。ともあれ、しかし、出入禁止は痛かった。心配して仲にはいってくれる者もあったが、何分伝三郎が千恵造の駆落をそゝのかしたばかりか、いろ/\千恵造の肩をもち、彼の弁護をしたということになっているので、勘気はとけなかった。
が、ある日の夕方、伝三郎に出てくれと、呼び捨ての電話が掛り、彼が出てみると、六ヶ月振りに聞く権右衛門の声が聞えた。話がある、宅へ来てくれんかとのことで、伝三郎は夕飯もたべず、車を飛ばした。