Classici giapponesi con furigana
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ちゅうとう
偸盗
Leggi 偸盗 (ちゅうとう) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 48.934 caratteri · 97 schermate
おぬしに殺されれば、わしも本望じゃ。が、よいか、親を殺すからは、おぬしも、畜生じゃぞよ。畜生が畜生を殺す――これは、おもしろかろう。」
涙がかわくに従って、老人はまた、元のように、ふて腐れた悪態をつきながら、しわだらけの人さし指をふり立てた。
「畜生が畜生を殺すのじゃ。さあ殺せ。おぬしは、卑怯者じゃな。ははあ、さっき、わしが阿濃に薬をくれようとしたら、おぬしが腹を立てたのを見ると、あの阿呆をはらませたのも、おぬしらしいぞ。そのおぬしが、畜生でのうて、何が畜生じゃ。」
こう言いながら、老人は、いちはやく、倒れた遣戸の向こうへとびのいて、すわと言えば、逃げようとするけはいを示しながら、紫がかった顔じゅうの造作を、憎々しくゆがめて見せる。――太郎は、あまりの雑言に堪えかねて、立ち上がりながら、太刀の柄へ手をかけたが、やめて、くちびるを急に動かすとたちまち相手の顔へ、一塊の痰をはきかけた。
「おぬしのような畜生には、これがちょうど、相当だわ。」
「畜生呼ばわりは、おいてくれ。沙金は、おぬしばかりの妻かよ。次郎殿の妻でもないか。されば、弟の妻をぬすむおぬしもやはり、畜生じゃ。