Classici giapponesi con furigana
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がんじつ
元日
Leggi 元日 (がんじつ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 1479 caratteri · 3 schermate
さればと云って、既に何十頁と事が極ってる上に、頭数を揃える方が便利だと云う訳であって見れば、たとい具眼者が屑屋だろうが経師屋だろうが相手を択んで筆を執るなんて贅沢の云われた家業じゃない。去年は「元旦」と見出を置いて一寸考えた。何も浮で来なかったので、一昨年の元日の事を書いた。一昨年の元日に虚子が年始に来たから、東北と云う謡をうたったところ、虚子が鼓を打ち出したので、余の謡が大崩になったという一段を編輯へ廻した。実は本当の元日なら、余の謡はもっと上手になってる訳だから、其の上手になった所を有の儘に告白したかったのだが、如何せん、筆を執ってる時は、元日にまだ間があったし、且虚子が年始に見えるとも見えないとも極まっていなかった上に、謡をうたう事も全然未定だったので、営業上已を得ず一年前の極めて告白し難い所を告白したのである。此の順で行くと此年は又去年の元日を読者に御覧に入れなければならん訳であるが、そうそう過去のまずい所ばかり吹聴するのは、如何にも現在の己に対して侮辱を加えるようで済まない気がするから故意と略した。それで猶のこと塞えた。
元日新聞へ載せるものには、どうも斯う云う困難が附帯して弱る。