Classici giapponesi con furigana
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とうせいかつしゃ
党生活者
小林 多喜二
Leggi 党生活者 (とうせいかつしゃ) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.537 caratteri · 130 schermate
だが、私にはどうしてもそうしなければならぬという自覚があったからよかったが、一緒にいる笠原にはずい分そのことがこたえるらしかった。彼女は時には矢張り私と一緒に外を歩きたいと考える。が、それがどうにも出来ずにイラ/\するらしかった。それに笠原が昼の勤めを終って帰ってくる頃、何時でも行きちがいに私が外へ出た。私は昼うちにいて、夜ばかり使ったからである。それで一緒に室の中に坐るという事が尠なかった。そういう状態が一月し、二月するうちに、笠原は眼に見えて不機嫌になって行った。彼女はそうなってはいけないと自分を抑えているらしいのだが、長いうちには負けて、私に当ってきた。全然個人的生活の出来ない人間と、大部分の個人的生活の範囲を背後に持っている人間とが一緒にいるので、それは困ったことだった。
「あんたは一緒になってから一度も夜うちにいたことも、一度も散歩に出てくれたこともない!」
終いには笠原は分り切ったそんな馬鹿なことを云った。
私はこのギャップを埋めるためには、笠原をも同じ仕事に引き入れることにあると思い、そうしようと幾度か試みた。然し一緒になってから笠原はそれに適する人間でないことが分った。