Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いれふだ

入れ札

菊池 寛

Leggi 入れ札 (いれふだ) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8917 caratteri · 19 schermate

Aozora Bunko

弥助 まあ、いいじゃねえか。今に若い者が役に立つか年寄が役に立つか分かる時が来らあ。

才助 (ふと近づいて来る忠次を見つけ)やあ親分がお見えになったぜ。

(四人とも立上る。忠次、嘉助、喜蔵、牛松などの子分を伴って登場、小鬢の所に傷痕のある浅黒い顔、少しやつれが見えるためいっそう凄みを見せている。関東縞の袷に脚絆草鞋で、鮫鞘の長脇差を佩し菅の吹き下しの笠をかぶっている)

才助 親分お疲れでございましょう。

忠次 ううむ、心配するな。まだ五里十里は大丈夫歩けるぜ。

浅太郎 親分、こっちの方へおかけなさいませ。こっちの方が草がきれいですぜ。

忠次 足は疲れねえが、ねむいよ。

嘉助 ほんとうだ。それゃみんな同じことですぜ。

喜蔵 だが、安心はならねえ。足腰の立つうちに、信州境を越してしめいていものだ。

忠次 おい、赤城山が見えるじゃねえか。

(みんな気がつく)

浅太郎 雲がちっともねえものだから、あんなにはっきり見えていらあ。

忠次 なつかしい山だ。もうここが死場所だと思ったが、神仏の冥護とでもいうか、よく千人近い八州の捕手を斬りひらくことができたものだ。

喜蔵 親分、神仏が俺たちをかまって下さるものかねえ、みんな俺たちの腕っぷしだよ。