Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ろくがつ

六月

相馬 泰三

Leggi 六月 (ろくがつ) di 相馬 泰三 (そうまたいぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.673 caratteri · 37 schermate

Aozora Bunko

曽根はおどけた一種の節をつけて、

「……むかし男ありけり、詩人にてありけるが、いまだ一つの作詩をもなさざるにある日酒に酔いて川に落ち、そのままみまかりにけり。か、そのとおり、そのとおり。まるで一口噺だね。……二人は酒をくみかわし、酔うて別れた。そしてその後ついに相会う機会を持たなかった。数年の後、あるいは数十年の後、二人は別々な土地で、別々な死に方をしてあの世の人となってしまった……か。人生よ、げに一口噺のごとき人生よ。……」

こんなことを言っていた。

松本は松本で、そんなことには耳をかさず、まるで演説でもしているような口調で、

「……世の一切の得失が我々にとって何でありましょう。世の一切の美、一切の醜、一切の善、一切の悪、それが何でありましょう。……無職業、無一物、そして宿なし、まことに勇気ある者のみの営み得る最も勇敢なる生活だ。そこにのみ誠に清新なる生活が味わわれるのだ。……何を恐れ、何を憂えんやだ。いかなる苦悩も、いかなる困窮も、やがて次ぎの時間に我々から「経過」して消えて行ってしまう、そしていつも我々の生命と、我々の思想と、我々の身体とが残って存在しているのだ。