Classici giapponesi con furigana
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めいどこうしんきょく
冥土行進曲
夢野 久作
Leggi 冥土行進曲 (めいどこうしんきょく) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.807 caratteri · 50 schermate
樫の木らしい重たい玄関の扉を内側からソーッと開くと、忽ち怒号の声が外から飛込んで来た。
最前の巨大な印度人が扉を背にして突立っている。その前の四五歩ばかり隔った濡れたタタキの上に、背広服にレインコートの壮漢が五六人こっちを向いて立ちはだかっている。その中央に仁王立になっている無帽の巨漢は太い黒塗のステッキを右手に構えている。一目でわかる暴力団員である。近頃流行のエロ退治で、この家を脅迫に来たものに違いない。
印度人は私を振返る余裕もないらしい。右手に小さな銀色のピストルを持ち、左手に分厚い札束を抓んで軽く上下に振り動かしている。その頭の上の真暗い空間からは、銀色の小雨が依然として引っきりなしに降り注いで、場面を一層物凄くしている。
暴力団の中央の無帽の巨漢がステッキを左手に持ち換えた。右手を上衣のポケットに突込みながら怒鳴った。
「天に代って貴様等を誅戮に来たんだ。日印××なぞといって銀座街頭で南洋女の人肉売買をしているんだ。ちゃんとネタが上っているんだぞ」
それは真に怒髪天を衝くといった形相だった。
しかしこれに反して印度人の態度は見上げたものだった。