Classici giapponesi con furigana
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ふゆのほうりゅうじもうで
冬の法隆寺詣で
正宗 白鳥
Leggi 冬の法隆寺詣で (ふゆのほうりゅうじもうで) di 正宗 白鳥 (まさむねはくちょう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2358 caratteri · 5 schermate
この観音の姿態は異っていて面白いが、その顔そのものが、型の如き観音顔でなくって、近代的知性のほのめきがあるのである。その目が現世的に生き生きしている。今度観ているうちにこの観音、女優になってイプセンの『ヘッダ・ガブラ』のヘッダに扮したら、その役柄にぴったりはまるのではないかと私には空想された。
「薬師寺」も「唐招提寺」も、今度はバスの窓からそちらをながめただけで素通りした。しかし、素通りを縁として、井上靖の『天平の甍』を速読した。かねて、唐招提寺の創立者たる盲目の鑑真和上の事を知りたいと思っていたためである。読んで作者も材料の研究に骨が折れたことだろうと思い、私などの真似の出来ないことだと感嘆した。当時の恐るべき渡海の苦労をしのいで、未知の経文に接触せんとする好学求道の青年の心境は、私には分らず、この小説にも納得出来るように描かれていない。それから、ここにあるいろいろな、名前からして六ヶ敷経文は、案外詰まらないもので、こけおどかしの妄言集ではなかったかと、私には邪推されるのである。そんな詰まらんものを生命を賭して長い年月を費して写しに行く人間心理を、作者として検討したら一層面白くはなかったかと、余計な事を考えたりした。