Classici giapponesi con furigana
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とううん
凍雲
矢田 津世子
Leggi 凍雲 (とううん) di 矢田 津世子 (やだつせこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.121 caratteri · 29 schermate
「この調子だもんな。まるで、鬼だ!」
「ふん、此方が鬼なら、菅原さん、あんたは餓鬼でねえか。人の金ばかしあてにしてさ。危ねえ収入役だってことよ」
柳屋先生の斡旋は全部徒労に帰してしまった。感情的にはっきり疎隔した両者は、思い出に更に昂奮しながら冷い風の中を帰って行った。
先生は、十二時近くになって床にやすみながら、奥さん相手に語った。
「どっちもどっちだよ。仙太やお高さんには気の毒だが、とうとう話は別れることになった。生まれた子は、あぶらやで引き取ることに折り合いがついたよ。どうも仕様ない。俺には、もうこれ以上どうも出来ん」
そして、
「仲人なんかは、もう、死んでも懲りごりだ」と、述懐した。
青空の日が続くようになった。
溝々は水嵩をまして氷の破片は音をたてながら流れた。シャベルで水っぽい雪を掘ると青い蕗の芽が雪にまじって散った。陽当りの好い塀の下には黒い土が見え出した。橇はもう小屋にしまわれた。子供らは、どろどろに足袋を汚して母に叱られる日が多くなった。どうかすると顔にまで泥をつけて遊んだ。肩に手をかけ、背伸びをして、青空に浮んだ守山をのぞきあい、野火をつけに行く日を、わくわくしながら勘定した。