Classici giapponesi con furigana
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ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
Leggi 凡人伝 (ぼんじんでん) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.944 caratteri · 202 schermate
と私は敬服した。礼拝が終ってから、牧師館へ寄って話し込んだ。
「それは好い。僕の説教を聴いて思いついたのかい?」
「いや、偶然の一致さ。暗合だよ」
「面白い。大に書き給え。京都の日高や仙台の藤岡なんか持って来いの材料だぜ」
「主に学園の連中を利用する」
「赤羽も好いね」
「うむ」
「立花も適任だ。二十何年一日の如く平々凡々として田舎にいる。学園の先生にも大勢あるよ」
と安部君は一々材料を指摘してくれたが、自分丈けは全然棚へ上げていた。「平凡人の平凡生活」を説く牧師にして覚らざること尚おこの通りだ。
「平凡なるかな! 平凡なるかな!」
「何だい? それは」
「間違えたよ。凡人伝なるかな! 凡人伝なるかな!」
「凡人宣伝の標語かい?」
「然うさ」
「凡の凡なるかな、すべて凡なり。僕も大に説く。君は筆でやれ。僕は口でやる」
「世人には皆『凡衆とおれ』って考えがある。おれという奴を凡衆の中に入れていない」
と私は当てつけてやった。
「確かに然うだよ。殊に僕達の仲間に然ういう連中が多い。つまらない説教をして豪い積りでいる」
「凡人伝なるかな! 凡人伝なるかな!」
「凡の凡なるかな、すべて凡なり。