Classici giapponesi con furigana
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ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
Leggi 凡人伝 (ぼんじんでん) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.944 caratteri · 202 schermate
聖人の心を苦めるに忍びない。
「河原さん、一寸待て」
と野崎君や赤羽君が諢ったものだ。その徳を慕って来たジョンソン博士が今は鬼門になった。同じミッション・スクールの教育を受けても、安部君のように与えられた信仰の為めに一生を捧げるものもあれば、私のように多少持っていた信仰を失うものもある。野崎君と赤羽君は終始一貫無感覚だった。私達同級生は極端な各種類を代表している。蝙蝠信者の立花君は今でも蝙蝠信者だ。
戦争中で兎角世間が落ちつかなかった所為もあったろうが、私達は二年級から三年級へかけて、実に能く怠けた。信仰家の安部君と吉田君も勉強家ではなかった。休む方丈けは常に未信者組と歩調を共にした。結局、級長の立花君が一人で教室を引き受ける場合が多かった。九月に戦争が片付いて世間が静まっても、悪い癖は改まらない。一学期は無論のこと、二学期の成績が皆悪かった。一年級二年級も同様だったと見えて、翌年の一月、三学期の初めに、幹事の猪股先生がチャペルで一般的訓諭を与えた後、
「高等学部は紳士待遇だなぞと思っていると大間違です。規定の点数に達しないものはドシ/\落第させます。