Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しゅっけものがたり

出家物語

坂口 安吾

Leggi 出家物語 (しゅっけものがたり) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.838 caratteri · 28 schermate

Aozora Bunko

あなたなんかと比較にならないうまさだったわ。あなたはダメね。それに、へたね。主人が生きて帰ってくれるといゝけれど」

幸吉は腹を立てる元気もなかった。惨敗である。こんなミジメに打ちひしがれたことはなかった。

女は彼にアイソづかしを言ってるのだから、もう二度と来ることはないだろう。まったく、こんな決定的なアイソづかしがあるものじゃない。ひどいアマだ。

当節は女がこんな風になっているのかなと考える。パンパンはみんな素人の娘や人妻だというではないか。ひどい世の中になったものだ。

然し、ふと、死んだ女房のことを考える。死んだ女房は汚なかった。女のような感じではなく、働く家の虫のようであった。そして一日働いていた。洗濯したり、米を炊いたり、菜ッパを切ったり、つくろい物をしたり。然し、その働く虫も、夫婦、男と女のつながりということになると、やっぱりアレ以外に何もなかったではないか。話題もなかった。情趣もなかった。どだい、女のようでなかった。

してみると、こっちの方は女なんだな、と幸吉は考えた。

どこの女房だって、女房と亭主は、みんな、こんなものじゃないか。活版屋の吉でも、スシ屋の寅でも、トビのドン八のところでも、奴ら、遊びに行くと、いつも女房とそんな話ばかりしていやがる。