Classici giapponesi con furigana
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はつこい
初恋
矢崎 嵯峨の舎
Leggi 初恋 (はつこい) di 矢崎 嵯峨の舎 (やざきさがのや) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.226 caratteri · 39 schermate
森の中へはいッて見ると、小草の二三寸延びた蔭または蚊帳草の間などから、たおやめの書いた仮名文字ののしという恰好で、蕨が半身を現わしていた,われわれはこれを見ると,そらそこにも! おお大層に! ほらここにも! なんとまア! などとしきりに叫びながら小躍りをして採り始めた,始めのうちは皆一とこで採ッていたが、たちまち四五間七八間と離れ離れになッて採り始めた、そして一本の蕨を二人が一度に見つけた時などは、騒ぎであッた,
「あれ私が見つけたのだワ!」
「あらまア! お嬢様、おずるい。これは私が見つけました」
「お雪さま、清にお負けなさいますな」
そうかと思うとあちらの方では,「おやどこへ往ッたろう?」「こちら、こちら!」などと手を叩いていた。また蕨に気をとられて夢中でいると、突然足下から雉子が飛び出したのに驚かされたり,その驚かされたのが興となッて、一同笑壺に入ッたりして時のうつッたのも知らず、いよいよ奥深くはいッて往ッた。不意に人声が聞え出した,どこから聞えるのだか? 方々を見廻すと、はるか向うの木の間から煙が細く、とんと蛇のように立ち昇ッていた。
われわれは行くともなく、進むともなく、煙の立つ方へ近づいた,すると木の間から三人の人影が見えた。