Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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そうせいき

創生記

太宰 治

Leggi 創生記 (そうせいき) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.374 caratteri · 24 schermate

Aozora Bunko

おのれの意志では、みじんも動けぬ。うふふ、死骸じゃよ。底のない墜落、無間奈落を知って居るか、加速度、加速度、流星と同じくらいのはやさで、落下しながらも、少年は背丈のび、暗黒の洞穴、どんどん落下しながら手さぐりの恋をして、落下の中途にて分娩、母乳、病い、老衰、いまわのきわの命、いっさい落下、死亡、不思議やかなしみの嗚咽、かすかに、いちどあれは鴎の声か。落下、落下、死体は腐敗、蛆虫も共に落下、骨、風化されて無、風のみ、雲のみ、落下、落下――。など、多少、いやしく調子づいたおしゃべりはじめて、千里の馬、とどまるところなき言葉の洪水、性来、富者万燈の御祭礼好む軽薄の者、とし甲斐もなく、夕食の茶碗、塗箸もて叩いて、われとわが饒舌に、ま、狸ばやしとでも言おうか、えたい知れぬチャンチャンの音添えて、異様のはしゃぎかた、いいことないぞ、と流石に不安、すこしずつ手綱引きしめて、と思いいたった、とたんにわが家の他人、「てれかくしたくさん。たいした苦心ね。(たのむ、お医者へ)と一言でよかったのにねえ。」

「おい、おい。おめえ、――」

「かんにん、かんにん。」

自分のちからでは、制止できぬ鬼、かなしいことには、制止できぬ泣きむし。