Classici giapponesi con furigana
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Leggi 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.262 caratteri · 243 schermate
一目散に逃げて行ってしまった。
子供の時はこんなことが大事件だ。仕返しをされるかと思って心配したが、もう待ち伏せを食うようなことはなかった。彼奴は強いという評判が立つと、上級生も手を出さない。これは全く菊太郎君のお蔭だった。鮫島君も無論与って力ある。菊太郎君は鮫島君から様子を聞いて、加勢に駈けつけてくれたのだった。因みに、この鮫島君は弁護士を開業している。お父さんも弁護士だった。近くに住んでいるから時折顔を合せる。
「何か事件があったら持って来給え。只でやってやる」
「有難いが、君のところへ頼むようなことはない方が宜いんだよ」
「それは然うだけれど、君達のことだから、今に何か仕出来すだろうと思ってさ」
と昔馴染だから、此方の性格をよく知っている。余談に亙るが、六年生の山本君にはその後妙なところでお目にかかった。僕では差合いがあるから、菊太郎君にして置く。小説だから人物は誰でも構わない。菊太郎君は先年一寸当って儲けた。景気が好いとじっとしていられない男だ。日光へお礼詣りに行くと称して、芸者を三人つれて箱根へおっ走った。その折、宿屋の帳場に坐っていた若旦那が僕の喧嘩相手の山本君だった。