Classici giapponesi con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Leggi 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 251.906 caratteri · 495 schermate
中世欧州で大いに行われた教訓書『ゲスタ・ロマノルム』にはいわく、フォリクルスてふ武士妻と婢僕を惣伴れで試合に出掛け、ただ一人の児を揺籃に容れ愛する犬と鷹を留め置く。城辺に棲む蛇来て児を嚥まんとすると、鷹、翅を鼓して犬を起し、犬、健闘して蛇を殺し地に伏して疵を舐る。所へ還った乳母は蒼皇犬が主人の児を啖ったと誤解し、逐電の途上主人に遭ってその通り告げる。主人大いに瞋って来り迎うる犬を斬り殺し覆った揺籃を視ると、児は無事で側に蛇殺されている。フォリクルス早まったと気付いても跡の祭り、槍を折り武道を捨て聖土を巡拝してまたまた還らなんだと。一三七四年筆する所、ペルシャの『シンジバッド』十七に述ぶる所もほぼ同前だが、これ犬の代りに猫としある。
熊楠いわく、馬文耕の『近世江都著聞集』四に、京町三浦の傾城薄雲厠へ往くごとに猫随い入る。その美容に見入りしならんとて打ち殺すべき談合しきりなる処に、一日かの妓用達しに之くと猫例のごとく入らんとす。亭主脇差抜きてその首を打ち落すに、たちまち飛んで厠の下へ潜り行方知れず。尋ね見るに厠の下の隅に大蛇ありしに猫の首喰い付き殺しいた。