Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Leggi 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 251.906 caratteri · 495 schermate

Aozora Bunko

下女どもはそれは何の所作事かと尋ぬると、われは人間のゴリラであると飛んでもない言を吐いたから、下女ども大いに驚き用心して爾来碌に近寄らず。高橋は何の気も付かず、二、三日は下女輩多忙で自分に構ってくれぬ事と思いいたが、幾日立っても至極の無挨拶なるに業をにやし、烈火のごとく憤って男爵夫人に痰呵を切り、汝はわれと同国人なるに色を以て外人の妻となりたるを鼻に掛け、万里の孤客たるわれを軽んずるより下女までも悪態を尽すと悪態極まる言を吐いたので大騒ぎとなり、男爵大いに怒ってその朝限り高橋をお払い箱にした。それから全くの浪人となって旦に暮を料らずという体だったが、奇態に記憶のよい男で、見る見る会話が巧くなり、古道具屋の賽取りしてどうやらこうやら糊口し得たところが生来の疳癪持ちで、何か思う通りにならぬ時は一夕たちまち数月掛かって儲けた金を討ち死にと称して飲んでしまう。一度ならよいが幾度も幾度も討ち死にをするのでどうしても頭が昂らず、全く落城し切って大阪の山中氏がロンドンに出している骨董舗に奉公と極った時予は帰朝の途に上った故その後どうなったか知らぬ。この人については無類の奇談夥しくなかなか一朝夕に尽されない。