Classici giapponesi con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Leggi 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 251.906 caratteri · 495 schermate
虫の夢の巻)。まあそんな事であろう。かく当夜謹慎して鼠を饗するは年中の鼠害をなるべく差し控えてもらう心から出たのを、鼠はその頃交わるもの故、鼠の婚儀を祝うものと心得るに及び、和漢ともに鼠の嫁入りと称うるに至ったのだ。
今村鞆君の『朝鮮風俗集』に、正月の一番初めの子の日、農民争うて田野に出で、野原を燃す。これを鼠火戯という。かくすればこの歳野草繁茂すという。鼠が牧畜に必要な草や人間大事の穀物を損ずるは夥しいものあり。欧州の尾の短い鼠ハムスターというは、秋になると穀豆を掠めて両頬に含み両手で堅く押し付けてはまた含み込み、巣に返って吐き出し積んで冬蟄する間の備えとす。一匹で穀六十ポンド、またハンドレッド・ウェートの豆を備えたもあるという(ウッドの『動物図譜』一)。ピンカートンの『海陸紀行全集』一に収めたマーチンの『蘇格蘭西島記』に、ロナ島へどこからとも知れず鼠群れ来って島中の穀を食い尽した上、泣き面に蜂とか、水夫が上陸してただ一疋あった牛を掠め去ったから、全く食物なくなったのに一年間糧船来らず、全島の民が死に尽した。またロージル村に夥しく鼠生じて、穀物、牛乳、牛酪、乾酪口当り次第平らげたので、住民途方に暮れ猫を多く育てたが、猫一疋に鼠二十疋という多数の敵を持ちあぐんで気絶せんばかりに弱り込んだ。