Classici giapponesi con furigana
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ちよこ(に)
千世子(二)
宮本 百合子
Leggi 千世子(二) (ちよこ(に)) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.249 caratteri · 31 schermate
いつも来るときまって通す部屋に入れて千世子はいかにも喜んで居るらしい目つきでまとまりのつかない事をいろいろと話した。
散歩に出た時の話だの旅行に行き度いと思うなどと一時間も立てばフイになって仕舞うほど実のない下らない事を二人は話した。
「ねえ、
もう少しどうかした話はないんでしょうか?
「さあ、
もう少しどうかした話しって。
上品な肇の沈黙がまたひろがって行く。
千世子は大きな籐椅子に倚って肘掛に両肘をもたせて両手の間に丸あるい顔をはさんでじいっとして居た。
どっちかが口を切らなければ斯う云う沈黙はいつまでもはてしなくつづくのである。
何とはなし重っ苦しい垂幕の様な沈黙をやぶって口を開くのは大抵の時は千世子であった。
その時さっきっから読みかけて居た形の小さな小奇麗な本をひざにのっけて居た千世子は、
お読みんなりましたか。
と云ってその本の背の方を向けた。
千世子は肇の話の工合で自分の読んで居る物位は肇も読んで居るに違いないとあてをつけて居たのでそんな思い切った事をした。
肇は小さくうなずいた、そして驚いた様な口調で、
沢山そんなものを読んでいらっしゃるんですか?