Classici giapponesi con furigana
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ちよじょ
千代女
Leggi 千代女 (ちよじょ) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.997 caratteri · 23 schermate
女は、やっぱり、駄目なものなのね。女のうちでも、私という女ひとりが、だめなのかも知れませんけれども、つくづく私は、自分を駄目だと思います。そう言いながらも、また、心の隅で、それでもどこか一ついいところがあるのだと、自分をたのみにしている頑固なものが、根づよく黒く、わだかまって居るような気がして、いよいよ自分が、わからなくなります。私は、いま、自分の頭に錆びた鍋でも被っているような、とっても重くるしい、やり切れないものを感じて居ります。私は、きっと、頭が悪いのです。本当に、頭が悪いのです。もう、来年は、十九です。私は、子供ではありません。
十二の時に、柏木の叔父さんが、私の綴方を「青い鳥」に投書して下さって、それが一等に当選し、選者の偉い先生が、恐ろしいくらいに褒めて下さって、それから私は、駄目になりました。あの時の綴方は、恥ずかしい。あんなのが、本当に、いいのでしょうか。どこが、いったい、よかったのでしょう。「お使い」という題の綴方でしたけれど、私がお父さんのお使いで、バットを買いに行った時の、ほんのちょっとした事を書いたのでした。煙草屋のおばさんから、バットを五つ受取って、緑のいろばかりで淋しいから、一つお返しして、朱色の箱の煙草と換えてもらったら、お金が足りなくなって困った。