Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょうのおもいで
半七捕物帳の思い出
岡本 綺堂
Leggi 半七捕物帳の思い出 (はんしちとりものちょうのおもいで) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 1524 caratteri · 4 schermate
初めて「半七捕物帳」を書こうと思い付いたのは、大正五年の四月頃とおぼえています。そのころ私はコナン・ドイルのシャアロック・ホームスを飛び飛びには読んでいたが、全部を通読したことがないので、丸善へ行ったついでに、シャアロック・ホームスのアドヴェンチュアとメモヤーとレターンの三種を買って来て、一気に引きつづいて三冊読み終ると探偵物語に対する興味が油然と湧き起って、自分もなにか探偵物語を書いてみようという気になったのです。勿論その前にもヒュームなどの作も読んでいましたが、わたしを刺戟したのはやはりドイルの作です。
しかしまだ直には取りかかれないので、更にドイルの作を猟って、かのラスト・ギャリーや、グリーン・フラグや、キャピテン・オブ・ポールスターや、炉畔物語や、それらの短篇集を片端から読み始めました。しかし一方に自分の仕事があって、その頃は『時事新報』の連載小説の準備もしなければならなかったので、読書もなかなか捗取らず、最初からでは約一月を費して、五月下旬にようやく以上の諸作を読み終りました。
そこで、いざ書くという段になって考えたのは、今までに江戸時代の探偵物語というものがない。