Classici giapponesi con furigana
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なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Leggi 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.869 caratteri · 112 schermate
しかし香具師共は二十人以上、しかもその上命知らず、兇暴の精神の持主である。一時サーッと退いたが、すぐまた民弥を取り巻いた。
「女の手並だ、知れたものだ、組み敷け組み敷け、取り抑えろ!」
棒を投げ付ける者もある。足を攫おうとするのである。縄を飛ばせる者もある。引っくくろうとするのである。
今は民弥も必死である。サーッと一躍左へ飛び、「エイ!」と掛声! 裂帛の呼吸! 懐刀をまたもや一揮した。と同時に「ワッ」という悲鳴! そうして続いて倒れる音! 民弥に切られて香具師の一人、ぶっ倒れたに相違ない。
またもや香具師共はサーッと引き、遠巻きにして取り巻いたが、「強いぞ強いぞ、案外強い! と云ったところでたかが女、蹴倒せ蹴倒せ踏み倒せ!」
そこでまたもや寄せて来た。
民弥武道には勝れても、若い女のことである、敵を二人迄切っている。呼吸切れせざるを得なかった。ハッ、ハッ、ハッと大息を吐き、疲労て萎る両足を、グッと構えて姿勢を正し、振り冠った懐刀月光に顫わせ、ムーッと香具師共を睨み付けた。しかし以前程の元気はない。
「一度に寄せろ、占めた占めた! 女は疲労た、からめ捕れ! この機を外すな、からめ捕れ!」