Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はんこう

反抗

豊島 与志雄

Leggi 反抗 (はんこう) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.121 caratteri · 282 schermate

Aozora Bunko

それをじっと眺めながら、彼は咄嗟に云った。

「では黙って貰っておきます。」

「え?」

小さな眼が一杯見開かれてきょとんとしていた。周平は云いなおした。

「分りました。」

一方へ持っていかれた心がまた他方へ引戻されたというように、彼女は中途半端な顔付で、一寸上目を見据えたが、やがて両方とも腑に落ちたらしく、じっと周平の顔を見戍った。「馬鹿な人ね、」とその眼付が云っていた。

彼ははぐらかされたような気持になった。口先だけで云ってみた。

「奥さんくらい気むずかしい人はない。」

「そう。」と彼女は気の無い返辞をした。

彼は口を噤んだ。いやに考え込んでしまった。

四

それは、謎を投げかけられたような気持だった。

「奥さんくらい気むずかしい人はない、」と彼が独語めいた調子で云ったのは、表面からの言葉だった。裏面から云えば、「奥さんくらい無頓着な人はない、」となるのであった。相手の正当な申出を頭からけなしつけたのが、気むずかしいのだった。相手の考えを眼中に置かないで独り合点をしてるのが、無頓着なのだった。其処に、周平の眼に映じた保子の二方面があった。そしてこの二方面は、実は同一性格の両面に過ぎなかったが、それが親切とか好意とかの衣に包まれて、一つの事柄に就いて一人の者に対して同時に現わされたために、変な不調和を示したのだっ