Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はんこう

反抗

豊島 与志雄

Leggi 反抗 (はんこう) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.121 caratteri · 282 schermate

Aozora Bunko

地上に存在することが無意味に頼りなく感ぜられた。自分の涙を見て保子が何と思ったか、保子に恋したことが如何に不貞であるか、そんなことはもうどうでもいいという気になった。自分自身が惨めなら惨めでいい。凡てをあるがままにあらせるがいい。これからどうなろうと、そんなことは神の知る所だ。

周平は立ち上って、着物を着代えた。耳を澄したが、誰も呼びにくる気配もなかった。彼は寝床を片付けて階下に下りていった。顔を洗う時、水で頭を冷そうとしかけたが、それも面倒くさくなって止した。

「よかったら御飯にしましょう。あなたを待ってたのよ。」

そう保子は云ったきり、遠慮深そうに口を噤んでいた。

然し周平は、彼女の眼がしつこく自分に向けられてるのを感じた。感じても平気だった。自分自身を極端に惨めな絶望的などん底に置いて、そこから空嘯いてみた。何にも恐ろしくなかった。場合によっては、保子の前に赤裸な自分の心をさらけ出してもいい、と彼は思っていた。さらけ出してどうしようという考えはなかった。たださらけだしてしまったらどうにかなりそうだった。彼はまともに保子の顔を見返した。

「井上さん、」