Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くちぶえをふくぶし

口笛を吹く武士

林 不忘

Leggi 口笛を吹く武士 (くちぶえをふくぶし) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.467 caratteri · 21 schermate

Aozora Bunko

」

「うるさいっ!」

狂太郎は、ごろっと、寝がえりを打った。

雑魚一匹

一

「兄貴の呑気にも、泣かされますな。すこしは、舎弟の身にもなってもらいたい。小林殿に対して、じつに顔向けならん仕儀だ。」

「何をいってやがる。てめえのあ、顔って柄じゃあねえ。そんな面あ、誰にだって向けられるもんか。」

「千阪様の御推挙によって、目付役として来ておる拙者であってみれば、大須賀、笠原、鳥井、糟谷、須藤、宮右をはじめ、松山、榊原、それに、和久半太夫、星野、若松ら――あの連中を懸命に督励して、せっせと赤浪どものうごきを探らねばならぬ。また事実、みな必死に働いてくれておるのに、それに率先すべき身でありながら、兄貴ばかりは、そうやって、無精ひげを伸ばして――。」

狂太郎は、頬から頤へ手をやって、撫ででみた。

やすり紙で軽石をこするような、ざら、ざらと、大きな音がした。

一角が、つづけて、

「熟柿くさい息をして――。」

はあっと息を吐いて、狂太郎は、それを追うように鼻をつき出して、においを嗅いだ。

「眼ざわりでござる!」

呶鳴った弟の声に、狂太郎は、むっくり起き上った。