Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
た事件にことごとく見込みを逸し、すっかり気を腐らして八丁堀へかえりつくと、いつもそういうとき名案を浮かばさすための碁盤にさえ向かう元気すらも失い、ぐったりとそこへあおのけになってしまいました。
神のごとくに信頼しきっている親分の右門がそうなんだから、おしゃべり屋伝六のしょげかえってしまったことはむろんのことで、ひざ小僧をそろえながらへたへたとうずくまると、泣きだしそうな顔つきで、そこにころがっていた証拠物件のあの横笛を恨めしげにひねくりまわしました。すると同時です。まことに偶然というものはどこにあるかわかりませんが、恨めしげに笛をひねくりまわしていた伝六が、突然とんきょうな叫びを発しました。
「ね。だんな! だんな! この笛の中に、おかしなものが詰まっていますぜ!」
気を腐らしていたやさきに耳よりなことばでしたから、はね起きざまに奪いとってあんどんにすかしてみると、なるほど伝六のいったとおりです。紙切れの巻いたものが、笛の胴の中に詰められてありましたので、胸をおどらしながら火ばしの先でつつき出してみると、いっしょに右門も伝六もあっと息をのみました。