Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
それが新しすぎて不審なところへ、ひとりやふたりのお炊事をするささやかなるべき浪人者のあと家内たちのかまどにしては、少し造りが豪気に大きすぎたものでしたから、鋭く目を光らしながら近づいて、巨細にあたりを調べあげると、はからずも右門の胸により以上の不審を打たれたものは、それなるかまどの上の天井ぎわに見える車井戸の井戸車でありました。
「ふふん、このかまどの下は井戸だな」
慧眼はやぶさのごとき眼力で早くも推定がついたものでしたから、こころみにそこをたたいてみると、果然聞こえるものは、ぼうんぼうんという、まだ埋められてない古井戸の音響です。と同時でありました。
「伝六! 町内の鳶頭をたたきおこして、わけえ者を五、六人借りてこい」
もうこうなると、伝六がまた早いこと早いこと、たちまちいなせな鳶の若い衆を七、八人ばかり引き連れて、どやどやと駆けもどってきたものでしたから、右門は確信をもって命令を発しました。
「ご苦労だが、このかまどの下の古井戸の中に、人間の死体が浮いているはずだから、堀りあげてくれ!」
「そりゃ聞き捨てがなんねえや。そら、野郎ども、手を借しなッ」
言いざまに頭がまずまっさきにもろはだぬぎになりましたから、勇みと侠気と伝法はおよそ江戸鳶の誇りです。