Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
「卍というと、あのお寺の印のあれでござりまするか」
「さようさよう。それも、腕にあるとか背にあるとか申すなら格別、世の中にはずいぶんと変わったいれずみをする者がござるのでな、愚老もべつに不思議とは思わぬが、右乳の下に、ほんのちょっぴりと朱彫りにいたしおったのでな、いまだにいぶかしく思うているのじゃわい」
右門もよい目印を知ることができたものでしたから、もう飛び立つほどの思いで、厚く礼を述べると、伝六の首尾やいかにと心をおどらしながら、すぐさまおのがお組屋敷にたちかえりました。
ところが、帰りついてみると、予想とは反対に、伝六がしょんぼりとそこの縁側のところにうなだれていたものでしたから、右門は不快な予感をうけて、少しあわてながら尋ねました。
「まさかに、取り逃がしたのではあるまいな」
すると、どうしたことか、伝六が急にぽろぽろと栃のようなやつをはふりおとしていたようでしたが、突然妙なことをいいました。
「なんにもいわずに、あっしへお暇をくだせえましよ」
「なんじゃい、不意にまた、おめえらしくもねえこというじゃねえか」
「ちっともあっしらしくねえこたあねえんです。