Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
なにをいうにも、くわえ出してきた場所は天井裏です。それも、古いさかなならば格別ですが、今、食膳にでものせようとしていたらしくみえる、たべごろの焼きざかなでしたから、右門のまなこはらんらんと輝くと同時に、その口のあたりにはにたりと会心の笑みが浮かんで見られましたが、突然、いんぎんに恒藤夫人へわびをいいました。
「いや、つまらないことを申し立てまして、いかい失礼をいたしました。さぞお腹だちでござりましたろうが、お奉行に上申いたすおりに、何かと手落ちがあっては役儀の面目が相立ちませぬによって、かくいま一度検視に参ったまででござるから、なにとぞ失礼の段はひらにお許しくださりまするように……。ついででござるが、ご主人権右衛門殿に不慮の災を与えた憎むべきつじうら売りの下手人は、さきほど同僚の者が板橋口でめしとりましてな。それなる者が自白いたしましたによって、よくそのことも仏に申しきけ、ねんごろにお弔いなさりませよ。では、伝六、きさまもちょっとお参りしておきな」
いうと、死者に向かってしばし黙礼を与えていたようでしたが、そのままなにごともなかったような面持ちで、さっさと八丁堀へ引き揚げてしまいました。