Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
あわてふためきながら、それぞれひとりずつ抱きあげてそうそうに帰っていったのを、名人は微笑とともに見送りながらことばを和らげると、やさしく小娘にききました。
「あのとおり、みんなが騒いでじゃ。おじさんはけっしてしかりませぬゆえ、はよう何もかもいうてみい」
「…………」
「のう! なぜいわぬのじゃ。どうしてまた、よその赤ちゃんなぞをふたりも盗み出して、こんなところに捨てたのじゃ。――いうてみい! のう! はよう心配ごとをいうてみい!」
しかし、なぞの小娘は何も答えないのです。答えないで、じわりと大きなしずくをほうりおとすと、やにわに何を思いたったか、そこに残されていたあのかぼそくやせ衰えている女の子をひしと抱きしめるように取りあげながら、おどおどと恐れおののいている小さな弟を従えて、物のけにつかれでもしているかのごとく、ふらふらと表のほうに歩きだしました。しかも、同じように黙って、ただ泣きなきずんずんと通りを右に折れながら曲がっていったので、ことごとく首をひねったのは伝あにいでした。
「はあてね。まさかに、唖じゃねえでしょうね」
「…………」
「え? だんな! どうしたんでしょうね。