Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate

Aozora Bunko

「ちげえねえ。なるほど江戸じゅう雪が積もってるからには、どこまで逃げやがったってぞうさはねえや。おれの血のめぐりもちっとばかり鷹揚かもしれねえが、これに気がつかねえたア粂五郎もちゃちな野郎だね。さあ来い、奴! もう逃がさねえぞ」

まことに、いつもながら名人右門のすることなすことには、そつがない。雪に足跡の残ることを心づいていたればこそ、騒がずに悠揚と構えて、追いかけようともしなかったのです。――十手を斜に握りとったあいきょう者を先頭にして、なぞのかぎを追う主従ふたりは、その場から点々と残されている粂五郎の足跡を拾いはじめました。

4

「ウッフフ。ありますぜ。ありますぜ。バカだな。こんなでけえ足跡がおっこちているのも知らねえで、いい気になりながら逃げやがったんだからね。それにしても、なんてでけえ足だろうね。十一文甲高、仁王足というやつだ。ね! ほらほら。向こうへ曲がっておりますよ」

伝六の悦に入ったこと、さながらに子どものようです。拾っていくうちに、

「はてな、ちきしょう、おつなところで止まっておりますぜ」

てっきり表を町のほうへでも落ち延びたろうと思われたのに、足跡はぐるりと住まいのまわりを半分回って、ぴたり、そこの縁の下のところでとぎれました。