Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate
「よッ、異変があるな! 辰ッ。目ぢょうちんを光らしてみろッ」
いわれるまえに、お公卿さまがまっくらなへやの中を折り紙つきの逸品でじっと見透かしていたようでしたが、けたたましく言い叫びました。
「ちょッ。こりゃいけねえや。野郎め、のびちまっているようですぜ」
「女も、いっしょかッ」
「河童だけですよ」
「じゃ、早く火をつけろッ」
照らし出されたのを見ると同時に、名人、伝六のふたりは、したたかにぎょッとなりました。
なんたる奇怪!
なんたる凄惨!
――河童権は口からいっぱい、どろどろの黒血を吐きながら、すでに変死を遂げていたからです。それもちゃぶ台の上には飲みさしの一升どくりと大茶わんが置かれたままでしたので、むろんのことに最期を遂げたのはほんの一瞬まえに相違なく、ほかに一品も食べ物のないところから推定すると、変死の正体、毒死の種は、明々白々それなるとくりの中に仕掛けられてあることが一目瞭然でしたから、事件の急転直下と新規ななぞの突発に、名人の目の烱々とさえまさったのは当然、伝六のうろたえて音をあげたのもこれまた当然でした。
「ちくしょうめ、なんだって気短におっ死にゃがったんでしょうね! ぞうさなくネタがあがるだろうと思っていたのに、これじゃまた、ちっとややこしくなったようじゃござんせんか!」