Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate
「目ぼしがござりまするか!」
「はっ。ひとり――」
「ひとりあらばたくさんじゃが、名はなんと申します」
「仙市と申します」
「このご近所か」
「はっ。ついその道向こうの、はら、あそこに屋根が見えるあの家が住まいでござります」
「お心当たりにまちがいござりますまいな」
「はい。じつは、このつえの先の油のしみに見覚えがござりますゆえ、たしかに仙市の持ちづえと、とうに見当だけはつけておりましたが、人を疑って、もしや無実の罪にでもおとしいれては、と今までさし控えていたのでござります」
「ご当家へはお出入りの者でござりまするか」
「はっ、家内が癪持ちでござりましたゆえ、三日にあげずもみ療治に参っていた者でござります」
「女房持ちでござりまするか、それともまたひとりでござりましたか」
「どうしたことやら、もう三十六、七にもなりましょうに、いまだに独身でござります」
「ほほうのう! ちと焦げ臭くなってきたかな。蛇が出るか、へびが出るかわからねえが、ではとって押えろッ」
心得たとばかりに、伝六、辰の両名は、横っとびでした。
3
しかるに、道向こうのそれなる仙市宅へ駆けつけていってみると、これが奇態でした。