Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate
こりゃただの陽気当たりじゃあるめえと思って、あわくいながらお知らせに上がったんですよ」
事実としたら、いかさま春先にちと様子が変でしたから、時を移さず伝六を引き具して、向こう横町なるふたりの配下のお小屋表へ駆けつけていってみると、なるほど、そこのあやめもつかぬまっくらな庭の中を、必死にあちらへこちらへとはいまわりながら、ニャゴウ、ニャゴウと、夜陰の空気をふるわせて、しきりと善光寺辰の鳴き呼ばわっている声がきかれましたので、いぶかりながらじっと聞き耳を立てていたようでしたが、不意にカラカラとうち笑うと、あいきょう者をおどろかせていいました。
「気がふれているのはおまえのほうだよ」
「ちぇッ。冗談も休みやすみおっしゃいませよ。だんなの耳あどっちを向いているんですかい! あの鳴き声が聞こえねえんですか!」
「忘れっぽいやつだな。おまえの耳こそ、どこについてるんだ。善光寺辰の目ぢょうちんは、伊豆守様がわざわざ折り紙つけてくださったしろものじゃねえか」
「な、なるほどね。そいつを忘れちまうたあ、大きにあっしのほうが気がふれているにちげえねえや。じゃ、野郎め、このくらやみで何か見つけやがったんだろうかね」